【99%離婚モラハラ夫は変わるのか】を読みました。
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無意識で妻にモラハラを続けていたエリート夫が主人公。
自身のモラハラに気づいてからの彼の心の葛藤に主にスポットが当たっていて、怒ったり、謝ったり、また怒ったり、また謝ったり、実は彼も闇を抱えていたり、ハラハラ。
漫画だから登場人物の表情とかで気持ちがリアルに伝わってくるし、引き込まれました。
漫画は龍たまこさん。
ライブドアで漫画ブログを運営されています。
原作はモラハラ・加害者変容に取り組む「GADHA」代表の中川瑛さん。
物語の中には夫のイヤなセリフがたくさんあります。
ねぇ、なんでソース出てないの?
俺目玉焼きにはソースって言ってあるよね
そんなんじゃ社会で通用しないよ
よかったよね 専業主婦になれてさ
とか。(専業主婦を見下してる)
ただの事務なんだからいつでも辞められるでしょ
俺は一家を背負ってるの 重みが違うでしょ重みが
とか。(共働き時代の妻の仕事を見下してる)
99%離婚モラハラ夫は変わるのか より抜粋
『箸が出てないよ。手で食べろってこと?』『パートなんだから簡単に休めるでしょ』も同罪。
私の夫はこんなタイプじゃなくて本当に良かった。
妻子に家出をされた主人公は初めこそ怒りに震えますが、後に離婚経験者の上司からの助言や、モラハラ加害者団体との出会いで、だんだんと自身の加害(モラハラ)を認めていきます。
実は彼も『そうならざるをえない』家庭環境で育っていて、ある意味被害者です。
彼の親ってなんでも完璧じゃないと許さない感じ。
そりゃ窮屈でストレスもたまりますよ。
ですが、そのことを踏まえた上で原作の中川瑛さんは強調します。
被害者に対して
加害者の変容を支援する義務も責任も、被害者には無い。
繰り返しになりますが、まずご自身の安全を第一にお考え下さい。
99%離婚モラハラ夫は変わるのか より抜粋
これには同意。
被害者はすでに傷つけられてるわけでボロボロです。
自分を立て直さないと。
つーか自分を傷つけるやつのことなんかどうなろうと知らんて。
高学歴・高収入って誰にでもできることじゃないし、そうなれるように努力した彼の生き方は尊敬します。
でも、現状を受け入れて、できる範囲のことを無理をしない程度に頑張るという生き方もあります。
価値のある労働って高学歴の人だけしかできない難しい仕事だけ?
違いますよね。
学歴に関係なく、挑戦できる仕事も意外とたくさんあるんじゃないでしょうか。
家事・育児・介護などに代表される賃金の出ない労働も数多あります。
通帳の残高を増やしさえすれば、あとは自分は胡坐をかいているだけで生きていけるわけじゃない。
高学歴だとろうが高収入だろうが、人を見下して、傷つけてもいい理由にはなりません。
たまたま主人公がそうだったので、高学歴だから~、家庭環境が~とか書いていますが、どんな学歴でも家庭環境でもモラハラをする人はするし、しない人はしません。結局は人となりだと思います。誤解のないようにお願いします。
また、ケア労働についても言及されています。
赤ちゃんは自分の不快を自分でどうにかすることが出来ません
不快を感じれば泣くことしかできない
周りは泣いている理由を推察して・・・
ミルクやオムツや室温を調整して
その不快を取り除く
これ、加害者も周囲に同じことをさせています
99%離婚モラハラ夫は変わるのか より抜粋
うん。それな。
主人公は間違った認識をしていました。
『自分はケア(気を遣ってもらったり、優しくしてもらったり)をされるべき』。
だけど『妻には何のケアもする必要はない』って。
本当に赤ちゃんみたいですね。
働く側の人たちはどう思いますか。
生活費をいれているのに『赤ちゃん並みに甘えている』は言い過ぎですか?
原作の中川瑛さんは実は妻にモラハラをした過去があるそうです。
その時の妻との関係を振り返り、こう書かれています。
僕の愛は
僕が望むあなたである時は褒め、そうでない時は間違いを指摘して変わらせようとする」こと、つまり「支配」に他なりませんでした。
99%離婚モラハラ夫は変わるのか より抜粋
これ、親子関係でも多発しそうな事象だと思いました。
『娘には娘の意向があって、私が良しとする価値観と違う生き方を望むかもしれない』『それは間違いではない』ということを肝に銘じておきたいと思います。
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龍たまこさんは別の本も出されています。
これは本は持っていなくてあるサイトで読んだんですけど(ママの求人ってサイトだったような)これもまた面白かったです。
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良い人だけどちょっと価値観の押し付けが激しい義理の家族が出てきます。
『良かれと思って』余計なこと(アドバイス)ばっかりしてきます。
この作品に出てくる夫もまた親からの価値観の押し付けの被害者。
そしてその両親も・・。
負の連鎖が断ち切られて良かったです。
どちらの作品もハッピーエンドです。
興味のある方はぜひ!