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【もものこと 愛犬と老人の最期の日々】を読みました。
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もものこと 愛犬と老人の最期の日々 (ビッグ コミックス) [ 山本 おさむ ] 価格:1320円 |
刈田有三81歳。かつかつの年金で生きている。心の支えは一緒に住む
愛犬のもも。刈田はももといられさえすれば幸せなのだ。ある日検診で
余命一年と宣告された刈田。里親を探し出すために必死で動き出す
刈田の行く手を待つ運命は…・?
読んだ人みなが心を震わせた老人と愛犬の深い絆を描く感動の終活譚です。
小学館ホームページより引用
おじいさん(刈田)が自分が亡き後の愛犬(もも)の里親を探し求めて奮闘する物語。
人物は劇画っぽい絵柄でザ・青年誌という感じ。
愛犬のももちゃんは瞳がキラキラしてて少女漫画のように可愛いです。
ももは刈田さんのことが大好き。
ふたり(?)の絆に読んでいると涙が出てきました。
だけど、ただの感動の物語ではありません。
重い現実の描写にショックも受けました。
病気になり余命宣告をされた刈田さんは身寄りもなく貧しい一人暮らし。
・ももの預け先がないから入院は出来ない。
・ももを老犬ホームにいれるお金もない。
自分がももより先に死ぬということは想定していなかったらしいです。
楽観的過ぎると思いました。
人間の感情や事情に振り回され、捨てられ、殺処分をされるペットたちがいる事実についても描かれており、里親探しの法人の方が無責任な人間への怒りをあらわにする描写もありました。
また、行方不明になってしまったももと刈田さんが保健所で再会するシーンでは、ももは大喜びして嬉しいそうにふたりは抱き合います。本来なら幸せなだけのシーンなんだけど・・・喜ぶふたりの後ろには、収容されている行き場のない犬たちの姿もしっかりと描かれています。
物語の序盤は踏んだり蹴ったり。
後半には運命の出会いがあり、ドラマチックに展開します。
そんなに都合よく物事が運ぶわけはないとツッコミはいれつつも、安堵。
自分が死ぬということより、自分亡き後のもものことばかりを心配している刈田さんをみて、ももへの深い愛情を感じました。
ただ、それならもっと早くに行動していればよかったのにとも思います。
あと、全然物語とは関係ないけど、自分のお墓とか葬式、遺品整理など、貯金もないのにどうするつもりだったのでしょう。
負担するのは誰?
物語後半に登場する唯一の親族の女性が一手に引きうけることになりそうなのが気になります。
あと、お金は本当に大事。
自分の死は避けられないけど、お金があればももの里親のことは早くに解決できるじゃないですか。
この漫画の作者、山本おさむ氏は私の親と同年代の方です。
私は40代半ばですが、その親世代の方の漫画となると深いというか。
死や別れ、貧困など全体的に重い雰囲気の漫画だけど、ももが可愛くて光をさしてくれます。
ページをめくるとハッとさせられたり、細かい部分まで描きこまれた写真のような絵がすごい。
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